Mikity2007-04-11

東京に来ているので、
昨年まで働いていた職場へ行ってきた。
そしたら、右写真の絵が飾ってあり、
思わず見入ってしまった。


描いた人は、ずっとケアマネージャーとして支援させて
頂いていた利用者(福祉サービス)さん。
彼は、昨年奥さんを亡くした。
自身はパーキンソン病を抱えている。
デザインの仕事をしていて、
絵を描くのががとても上手い。
毎年欠かさず、奥さんの手助けのもと、
版画で年賀状を作っていた。


奥さんの支援は在宅で生活する彼には必要で、
時には叱咤激励されて生活していたのを記憶する。
奥さんが亡くなって、彼の生活環境がガラッと変わった
時期には私はもう長崎に来ていたので、
どうしただろうと心配していたが、
とても自主性のある生活を送っていると。


病床(末期がん)の妻に向って彼は、
”僕のことは大丈夫だから、一日でも長く生きて下さい”と言ったそうだ。
…なかなか言える言葉じゃないなあ…と感動してそのエピソードを聞いた。


そして、今、現在生活の拠点にしているところで、
開眼したように、好きな絵を描いて暮している。
それは奥さんも望んでいただろうことだと察する。
心穏やかに…とは毎日は難しいと思うが、
少なくとも私よりは(笑)穏やかに生きている。
描いては人にあげ、頼まれてはサッと描いてあげ…。
スケッチブックにはいつも何もないのだそうだ。
クリエイティブな人はいいなあ思う。
手元になくても、頭に、自分の中に(その絵は)あるから。
とっても豊かなことだなと思った。