Mikity2007-05-05

先日、またかつての同僚がメールをくれた。
認知症の進行が顕著な利用者(福祉サービス)さんのこと。


同居の長男さんは仕事がとても多用で、夜の帰りはとても遅く。
お孫さんは、今回大学生になったので、
自分の世界を見つけたようで、夜遅くしか帰らなくなったと。
夕方になると、寂しくって、”なんだか、情けなくってつまんない”と。
そりゃあ、一人で食べる夕飯は寂しいわ・・・。


認知症といっても、体は丈夫で、買い物行けるし、味噌汁も作ることができる。
よく認知症の説明を”子供に還る”と簡単に言う人がいるが、
違和感を覚えるのは私だけだろうか・・・。


老人施設で働いていたときのこと。
ショートステイ(短期のお泊り)の利用者(認知症の)さんに、夜、
”息子が家で待っているのです、ご飯を食べさせたいので帰らせて下さい”
と、頭を深々と下げられたことがあった。


最近の施設はセキュリティーがしっかりしているから、
どこもかしこも個室で、鍵をかけられ。
だから、鍵をこじ開け、水道の蛇口を破壊し、
ベッドを解体した利用者(認知症の)さんもいた。
その人は元々大工さんだった。


皆、親だしプロとして働いてきたのだ。
それぞれの人生を歩んできて、そして病気になった。
忘れっぽくなって、感情表現がとてもストレートになった。


同僚は”気持ちを的確に表現する天才”と言います。
その通りかも、と思うことが多々。
とても純粋なんだもの。


写真は、夕方になると寂しくなっちゃう彼女が作ってくれた帽子です。
とってもキュート。